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人工内耳とは

重度難聴では、補聴器以外に人工内耳もその適応になります。

 

補聴器が音を増幅して、外耳→中耳→内耳→聴神経→聴覚皮質の経路に訴えるのに対して、人工内耳は、内耳に電極を埋め込み、外耳、中耳、内耳を経由しないで、直接聴神経を電気刺激します。

従って、聴覚障害の原因が内耳にある場合は、人工内耳では聴力の程度に関係なく、低音域から高音域にわたって約20〜35dBでの反応を得ることが可能になります。

 

人工内耳の調整はマッピングと呼ばれ、医師または言語聴覚士が医療行為として行います。初期には頻回のマッピングが必要ですが、環境音やことばに反応し発話も見られるようになると、回数は減っていきます。大人になっても、半年に1回程度の調整が必要です。

また、人工内耳の効果が検査上得られても、必ずしも、それがそのままことばの聞き取りに反映するわけではなく、①ことばの聞き取りは個人差が非常に大きい、②雑音のあるところではきこえにくい、③きこえかたの特徴は個々で異なる、と言われています。従って、個々のきこえに応じた支援の内容を検討する必要があります。

 

人工内耳の小児の適応基準は、年齢は1歳以上、平均聴力レベルは、原則90dB以上です。(補聴効果によっては、90dB以下でも適応になります。詳しくは、日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会のホームページ参照)


特に、小児の人工内耳では、「手術前から手術後の療育に至るまで、家族及び医療施設内外の専門職種との一貫した協力体制がとられていること」が、その適応の重要な前提条件になっています。格闘技ができないなどの制約も確認する必要があるでしょう。補聴器と比べて、手術が必要であり、手術の前に試聴はできないので、医師や言語聴覚士、療育担当者、経験者(先輩保護者)などと話し合い、十分に納得した上で決定することが大切です。

 

 子育て応援ブック2~もっと知ろう きこえのこと~ より